今回の参加者さんはアメリカ西海岸に暮らす日系3世の方とその姪御さん。お二人のルーツである日本の伝統工芸を体験してみたいとのこと。加賀友禅染めに挑戦です。
初対面とは思えぬ親しみの持てるお二人のお人柄に心地よく安心とリラックし案内できたようです。
東山の西養寺は、紅葉も見ごろで色のグラデーションが素晴らしく、特に気に入ってもらえたようです。路地を歩くと、玄関先にゆれるシュウメイギクの可憐な姿に微笑みがこぼれます。
日々の金沢での暮らしのあれこれを紹介し、共感してくださるのが感じられ嬉しいひと時です。
加賀友禅染めの工程の中でどれが難しいか?ダントツ糊置きではないかと思います。
この体験では教えてくださる加賀友禅作家の中西淑子さんにかなりの無理をいいまして、糊置きも体験させてもらっています。この糊はお餅で作ります。余談ですが、私が子どもの頃は、和室の障子紙貼りの糊はご飯を炊いて作った糊でしたね。
糸目糊は、彩色で色が外にでないように防染するためのものです。模様の淵の黒い部分が糸目糊。糊を置き、彩色し、乾かしてから、この糸目糊を水で洗い流します。かつての浅野川での友禅流しは、この糊を川で洗い流していました。
糊を手作りし、ご準備から指導までしてくださる中西淑子さんには心より感謝申し上げます。
お二人の集中して取り組む姿と選ぶ色づかいはとても素敵でした。
糸目糊を落としている間はお茶タイム。東山にある米沢茶店のお抹茶と、同じく東山にある和菓子の吉はしの上生菓子で一息ついてもらいました。
お二人からは、アメリカからのお土産に貴重なハロウィン仕様のショッピングバックをいただき、つながるご縁に感謝しています。










